「また、遠いところに行こうと思てへんやろな・・」
私と一卵性双生児のような父は
ふと過った気持ちまでキャッチできるようで・・笑
先日のイベントの時にも、友人にこっそりと
「今はあかんでヨーロッパ行くのやめときや、」などと忠告したらしく。
人と目も合わせられない内気でシャイな父が
知らぬ間に大胆な行動を起こしていたなど、それこそが非常事態だ。
今となっては日本だって安全とは言えないけれど、
ここはひとつ、親孝行と思ってじっとしておこうかと・・・
しかし、物騒な世の中になったもんだ。
今年は世界が悪い方向に、急速に傾いていった気がする。
何が間違っているのか複雑すぎて私にはわからない。
けれどこのままではきっと何も解決しないだろうし、
いろんな人を巻き込んで
憎しみや悲しみの種を蒔き続けるだけではないのだろうか?
そして憎しみの芽は絶える事なく繰り返し花を咲かせる事になる、
そんなことは無知な私にだって想像できる。
お菓子屋が一人拳を上げたとて何も変わらないけど。
でも、みんなが笑顔になれるお菓子ならたくさん作れる。
うちは国籍や宗教が違うお客様や友人がお店に集まってくる。
お菓子を目の前にして機嫌が悪くなる人など見た事がないから、
上げた拳にはホイッパーを!
死ぬまでお菓子を焼き続け
甘い香りの幸せアロマを漂わせるつもりでいます。
来年の2月でクリアンは20歳を迎えます
シェフがいなくなってそろそろ8年
彼に頼りきっていた私は幾度も幾度も壁にぶつかり
その都度
「あなたならどうする?」
そう彼に問いかけ前に進んできました。
亡くなった人と話ができればこれほど幸せな事はないけれど・・
映画の様にはいかないから。笑
シェフが生きていればおそらくこうしただろう、と
心で想像して、行動するしかなかった8年間でしたが・・
スタッフのみんなや友達や家族、
そしてお客様に助けられ、
色んなことを考えさせられた貴重な時間でもありました。
ここで人として少しは大きくならないと。
そうは思っても心は子供のまま、まだまだ修行がたりなさそうです。
先日、友人のヴェロニクがショーソン・オ・ポムを食べて
パリの某有名店で売っている物より美味しいと言ってくれた(笑)
子供の頃からパリで暮らしていた私が言うんだから間違いない!って。
ちょっと大げさだと思いましたが、素直にうれしかったです。
そして昨日、
初めてフランス人のお客様にガレット・デ・ロワのご注文をいただきました。
ガレット・デ・ロワはフランスで1月6日に食べるキリスト教のお菓子。
「売れなくれもいいよ、お店に出して」
彼から手渡された焼きたてのガレット・デ・ロワをウキウキしながらラッピング
五條に移ってすぐのお正月、初めてこのお菓子がクリアンに並びました。
最初は珍しさで買っていただいていた気がしますが・・
12年も前の事、なかなか浸透しなかった。
でも、シェフはこういうものが普通に売れるお店にしたかったんですよね。
フランス人がわざわざ足を運んでお菓子のご注文してくださるなんて夢の様。
彼がいたならどんなに喜んだだろう・・と
また想像を。。。
12月31日 10:00~17:00 open! salon de thé 16:30 lo
1月1日 close
1月2日 close
1月3日 10:00~15:00 open! salon de thé open!
皆様良いお年を!